コンテイジョン

本日の映画は、「コンテイジョン」。渋谷TOEI2。二時間弱の映画なんだけれども、いやはや疲れた。時間一杯ギッチギチ。「詰め込んである」印象ではなく、「そぎ落としてそうなっている」という感じで、私にはなかなか濃かったです。感想は一言、「beautiful!」。とても良かった。


新種の超強力なウィルスが世界中を席巻する、というまぁ今時だと物珍しくもなんにも無い設定ですが、そこはハリウッドの「力が違う」ところを見せていただいた感じです。画面は豪華。脚本も良いのだろう、素晴らしいテンポでストーリーが進んでいきます。


「すげーウィルスが来て、血がドバーっと出て、人がばたばた倒れる」みたいな演出は全くないのは、おそらく意識的なんでしょうね。そういう今更のことはやらない、と。そして、一番最後に添えるようにワンカットがあり、映画は終り。「あえて掘り下げない」みたいなこの感じは、ちょっとお高くとまっているような気もしますけど、「作者の矜持」みたいなものも伝わってきます。作品の端々から、「エンターテイメント魂」みたいなものをひしひしと感じるので、私には高感度大。それとも、向こうではスピンオフのドラマとかやってるのかなぁ。


そして、マット・デイモンにしろ、ローレンス・フィッシュバーンにしろ、とてもチャーミング。画面の持ちが違う。つまり「役者が違う」と。後に何億円もしょってる人ってのは、そういうもんなんでしょう。前回のブラピにしろさ。カメラも、彼らを睨んで放さない感じで一貫していました。


出てくる女優さんが、やたら綺麗な人ばっかりだなと思っていたのですが、調べてみると有名な人ばっかり。グウィネス・バルトローとか、ケイト・ウィンスレットとか。私でも知っている名前だ。特に、ケイト・ウィンスレットさんが魅力的でした。普段はあんまり女優に眼がいかないので、余程だな。


猿の惑星 創世記」のラストシーンから迷い込んだような気分でしたが、終わってみれば今年一番のプロの仕事を見た気がします。拍手と一言を送りたい気持ちになりました。創作の最も素晴らしい点は、人の内側に光を灯すことが出来ることにあると思います。良い仕事は、美しいね。