小さなひな祭り

tanakadaishi2010-03-03

実家の居間にサイドボードがあって、そこは母親の「展示スペース」になっています。
普段は花瓶に花が刺さっていたり、ダイビングに行った時の写真が日替わりだったりするわけですが、
ここしばらくは、当然のように桃の節句狙いでした。
小さいながらも、五種類のお内裏様とお姫様が。
いづれも、どこかで見たことがあるものなので、どこかにしまってあったものなのでしょう。
わが家の狭いスペースの一体どこに、と聞いてみたくもなりますが、まぁそれが主婦の力というものなのでしょう。


私は、自分がちゃんとできない人ということもあって、キチンとしているのを見るとつい目を背けたくなります。
雛祭りにお雛様を出すとか、こどもの日に鎧兜を出すとか、豆まきするとか、初鰹を食べるとか、
節目節目に適切なことをやられると、なんだか追い詰められたような気になるわけです。
まぁ、私の過剰反応なのは明らかなのですが、そういえば両親との会話のなかで、一度も雛人形については触れていないことを思い出しました。


こういうことがあるたびに、一度歳時記を買ってきて、その通りに一年間暮らしてやろうかと思ったりもします。
立冬に冬物だしたり、立春と同時に花粉症になったりな。
自分もちゃんとやれる人間だということを、なんとか証明したい衝動に駆られるのですね。
まぁ、そんなことをしても一週間ともたないことは分かりきっているのですが、キレイに並んでいる人形たちをじっとりとみつめながら、今年もそんなことを考えていました。