少し

近所のコンビニが閉店していました。
自分の家から一番近いコンビニだったのですが、動線上にないためにあまり利用することがなかったのですけれど、夜あったかい飲み物を買ったりするのに使っていました。
元々はおコメ屋さんだったそうです。


そのコンビニは、オレンジと緑の看板の店だったわけですが、店を閉めるとなるとあっという間。
大規模な窃盗団が、看板まで引っぺがしたんじゃないかという勢いで空っぽになっていました。
商売柄、そういう風景をなるべく見せない、というようなところがあるんでしょうか。
それとも、単なる持ち主の意向ですかね。


たまたま、最後にホットレモンを買った日が最後の一日だったらしく、次の日には張り紙で閉店が告げられ、その次の日には氏素性が分かるものは何もなくなっていました。
そういう急激な変化を見ると、理由もなくなぜかドキッとしてしまうわけです。
自分の周りに存在する、膨大な数の日常の一部がゆらぐというか。
あそこがコンビニだったと知っているのは、実は自分だけなのではないか、という恐怖というか。


少しずつ変わっていく、なら切ないだけで済みますけれど
少しずつ壊れていく、だとただでは済まない感じがしますね。
大丈夫、という言葉の裏に必ず破滅の音が響いているようなもんでしょうか。
違うか。