私と彼

結構ためてしまったので、あわてて洗濯機を回しました。
靴下の数は、ためた日数の二倍です。洗濯ばさみが沢山ついたハンガーに、かなりの量の靴下がブラブラしています。
マメにやった方が楽なのは分かっているのですが、なかなか。
しかし、洗濯機を回して、洗ったものを干すと、一つ大人になったような気がするのは、私がその行動自体に慣れていないからですね。
おっさん、しっかりしろよ。という声が聞こえてくるようです。


おっさんと言えば、今日電車で見たおっさんの話。
そのおっさんは、おっさんというよりおじいさん寄りの感じでしたが、中目黒の駅で乗り込んでくるやいなや、ものすごい勢いで怒り始めたのでした。
シルバーシートに、若い女の人が座っているのが気に食わないらしいのです。
一人分空いていたので、そのおっさんの席はあるわけなんですけれど、とにかく若い人がシルバーシートに座っていたのが嫌だったのでしょう。大暴れでした。
もちろん、座っていた女性(それも二人)はそそくさと席を離れたわけですが、おっさんは一人シルバーシートに座りながら、終点までの二駅の間、嘆き悲しんでいました。
なにを言ってるのか全然意味が分からない、でかい声のひとり言だったのですけれど、とにかくなにかをはかなんでいるのだけは伝わってくる感じ。何だか見ていて、悲しくなってくる景色でしたね。


悲しくなるといえば、今日荷物を出しに行った帰り。
ウチの近所には小学校があるので、ランドセルをしょった子どもが歩いているのに出くわすことがあります。
私は、そんな時間に外をうろうろとしている怪しい若者なわけなのですけれど(まんまと若者になるわけですが)、さすがに小学生狩りをしたりすることはなく、どちらかといえば温かく見守る方の側です。なにかすると、家が近すぎて、すぐに足が付いてしまいそうですし。
大体の子どもは、何人か一組で下校しているわけなんですけれど、今日は一人でとぼとぼと歩いている子を見つけてしまいました。
そういう景色を見ると、私は胸のちょっと奥目にあるところが、ギュッと縮まるような気がします。
私の記憶している限り、小さい頃の孤独は大人になってからのものとは比較にならないほど深いものですし、そこから抜け出す手段もほとんど無いものです。
まぁ、そんなことは私が勝手に想像した「孤独な少年」で、実際は家に帰ってから、マンガを読むかテレビを見るかで迷っているだけなの男の子かもしれないのですけれど。
ようするに、その子に自分の姿を重ねて見ているんでしょうね。それが、かつての自分の姿なのか、今の自分の姿なのか、ちょっと考えたくないですけれど。


考えたくないといえば、
考えたくないこと、結構ありますね。