人間というのは、どこか壊れたレコードみたいなところがあって、飲みに行くといつも同じことばかり話しているような気がします。
「それはお前だけだ。他人を巻き添えにするな」と言われれば、口をとがらせて反論したい気もするのですが、言われるとおりのような気もします。
困ったものです。


今日、久しぶりに同僚となじみのモツ焼屋に出かけました。
となれば、いつもの店で、いつもの話となるのがパターンですけれど、今日は一味違っていました。
そのモツ焼屋はここ一週間ほど、内装の工事をしていたそうで、それが一段落ついて営業再開の運びとなったところでした。
同じ敷地でやっているので、別段広くなるということもないわけですが、最大の変更点は調理場が今までと正反対の位置になったことでした。
今まで、店主が切ったり焼いたりしていた方がテーブルになり、私たちが飲んだり食べたりしていた方がキッチンになったわけです。
なんか、新鮮な感じでした。
つまり、今日は「いつもとちょっと違う店で、いつもの話」となったわけですね。
壊れたレコードであることは変わりないんですけど、レコードプレイヤーが変わった感じでしょうか。
違うか。


ところで、今日は人出が多いようでした。
特に大学生とおぼしき集団が多く、「あぁゴールデンウィークが終わったんだなぁ」と感じました。新歓コンパなんかが多い時期ですよね。
大学の新入生と、社会人なりたての人間というのは、見た瞬間に分かります。
格好や髪型が、どこか変だからでしょうか。分かりやすい違和感を持ってるんですよね。
特に学生さんの新入生は、集団慣れしていなかったりするので、牧羊犬に吼えられている羊の群れみたいです。


彼らは必要以上に騒々しくって、過剰に笑い声で、どこか不安げに見えます。
楽しそうは楽しそうなんですけれど、なんか必死な感じ。
「仲の良さ」が表面をすべって、足元にこぼれているのですね。
いつか、もう少し内側で仲良くなれた時に、その違和感もなくなっていくのでしょうかね。
少しだけ自分のことを思い出してみましたが、うまくいきませんでした。