公園に行ってぼんやりとしていたら、突然ぬっそりと逞しいカラスがやってきました。
どうやら、食べ終わってクッキーの破片部分ばかりとなっているコロンを狙ってきたようです。
ちょっとこちらを警戒しているのか、少し離れた(と言っても50センチくらい)ところでジッとしています。


こちらは、まず仰天しました。
バサリバサリと音が聞こえたと思うと、突然振り向いた肩越しに立派なカラスがいるわけですから。
そして、ジッとコロンの箱を見ています。
良くみると、そのカラスはとても逞しくて、特に真っ黒な羽の上からでも分かる胸の筋肉など、ほれぼれとするほどでした。
時々見かける、ひよどりとかそういう野鳥の類では、そりゃかなわないよなと思います。
なんというのか、「かわいい」と声をかけるにはあまりにも風格のようなものが備わっているので。


しばらくお互い牽制しあっていたのですが、私はコロンの箱をビニール袋に入れて縛り、カバンの中に入れました。
そうすると、そのカラスはちょっと間を置いたあと、何事も無かったかのように飛び去っていきました。
「人間になど、さしたる興味無し」という風情で、あまり好きでも無い鳥ですけど、印象に残ってしまいました。