夜は暗く 虫の鳴く声

隣りで、家を建てているという話はしましたっけ?
私が作業している机の前に窓があるのですが、その窓越に大工さんたちが右に左に働いているのが見えます。
先日までは、鉄筋の土台を作っていたのですが、今日から木材を運んできていました。
いよいよ、上物にとりかかるということなんでしょうね。


窓越しに、そんなのを見ていると、ふと辺りが夕方になっていることに気がつきました。
そういえば、しばらくの間夕方を意識したことなどありませんでした。
秋が深まるにつれ、「夕方の色」が濃くなってくるのか、
はたまた、ダラーッとしていた気がつかなかったのかは定かではありませんが、
そこに発見したのには変わりないわけなので、ここに書いておきます。


辺りが、夜という名にふさわしい景色になったころ、大工さんたちは引き上げていきました。
入れ替わりるように、虫が鳴き始めます。
少し高めの音で、リンリン鳴くあれです。
まだ残暑を感じる時間帯はあるものの、今日のように雨から始まれば、もう夏とはいえないような感じですね。
そして、蝉の最後の一匹がいなくなった時、秋の虫たちの鳴く声はうるさいくらいになるんだと思います。
そういえば、草ボーボーだった空き地に家が建ってしまうとそこに宿っていた虫たちはどうするんだろうか。
「この辺も住みにくくなったなぁ」とか言って、思い思いに暮らすのでしょうか。