そんな時期

後輩から返信のメールが来ていました。
卒論無事提出とのこと。
「あぁ、もうそんな時期かぁ」、という時期ですね。


卒論は、私は当然のように締め切り日当日完成組でした。
提出に行った当日、部室で先輩が手書きで卒論を書いていたのを見たのが、その日の最大の驚きでした。
全然進んでなくて、手分けをしたって間に合わないのは確実だったのですが、
というか下書きが出来てなくちゃ手分けできねーよ、みたいな感じだったのですが、
それでも最後にくらいつく、というか、最後にならないと食らいつけない人間の業というか、
間に合わないと分かっていても、最後のその瞬間は部室にいるんだ、という人間の魂というか、
なんだか少し醜くて、美しいものを見たように感じたものでした。


その後輩には、
「卒論提出おめでとうございます。これで、心置きなく死ねますね。世の中に出たっていいこと少なめ、嫌なことはてんこもりですから、いろいろ終わっておいた方がマシというものです。死刑と無期懲役。ずっと監獄にいるとしたら、無期懲役の方がほんとは悲惨ですからね。あれは、いつか出られるということになってるから救いがあるんで。
ただもうすぐクリスマスですが、この日にやってしまうと、ちょっと浮かれた世の中に対する面当て、と思われてしまうので避けた方が良いかもしれません。23日だと、どこか殉死風になるからイブイブがおすすめかも(はーと)。
私は寒い心を暖めるために、これから湯たんぽを買いに行きます。レンジでチンするやつを抱いて寝たいんです。グレムリンって映画知ってます? あれの電子レンジのシーンが最高だったんで。それじゃあ、また会いましょう。あ、もう会えないのか!」
に類する返事を返しておきました。
死ね、って感じですね。