普段、あまり連絡を取り合わないような距離の友人から電話があると、ちょっとドキドキしますね。
私はおしかけ電話を「掛ける」方なので、受け太刀となると必要以上にそうなります。
何か警戒してるんでしょうか。普段、人に迷惑電話を掛けているという意識が、心の奥底にあるのかもしれないと、ちょっと思いました。


まぁ、そんなことはどうでもいいのですが、つまり電話があったわけです。ティロリロリーンと。
若干の警戒心を覚えながら、「なによ?」と尋ねると、相手は電話口でもごもごもごと煮え切らない感じ。
同性なので、残念ながら告白されるということも無いし、されても困るしです。
「ちょっと電話いいかな?」と言われれば、「いいよ」と言うしか無いので、話を聞くことに。
最初の一分で、なーんだと思いました。


まぁ、電話の内容は書かないわけですが、ようするに誰かに話を聞いてもらいたいことってあるわけですね。
その人の身に、ちょっとした事件があったらしく、それが悩みになるくらいシリアスな内容だったと。
トラブル自体は、一月くらい前にあったことで、彼はそのことについてずーっと考え続けていたわけです。
世の中には、「あんまり近い距離の人だと言いづらく、あんまり遠いと言い出せない」類の話があるわけですが、今回の件はそれだったのですね。
こういう話が、当人の口から出てくる時というのは、もう大体結論というのは出ている時で、まぁようするにひとり言みたいなものです。
ただ、人間というのはどうも、「ひとり言に相槌をうってもらいたい時」というのがあるようで、こういう時に相手がいないと少し苦しい思いをしますね。
で、その人は私のことを思い出して電話をしてきたと。
「なーんだ」、なわけです。


相槌をうち、自分でもしょうもねーなーと思うような、アドバイスにならんようなアドバイスを口にして、なんか満ち足りた気持ちになりながら電話を切りました。
相手は言いたいことを言って、私は聞くことで相手を満足させた、ということに満足。
充足です。
電話代は相手もちだし、得しましたね。
私は電話しながらメモを取るクセがあるので、話の詳細は今手元に残ってるわけですが、さてこれはどうしましょうか。


次にその人と会うのはいつになるかなぁ。
ワンシーズンに一回くらいは会ってるような気がするのですが、飲み会みたいな場所で。
その場所で、
「あのことどうなった?」
「あぁ、あれね。大丈夫だったよ」
という会話を交わして、周りの人間に「感じわるーい」と思わせるのを楽しみにしているのですが。