思わず綻ぶ

最近、駅のそばを通ったりすると、初々しい大学生とおぼしき集団にすれちがったりするわけです。
そういえば、まだゴールデンウィークにもなっていないわけで、ういういしいのは当たり前なのですね。


まだあんまり仲良くなさそうな距離感を見ると、思わず顔に笑みが浮かび、甘酸っぱい思いがせりあがってきます。
やがて彼らも、使い古された足拭きマットのように、折り重なっているような関係になっていくのですね。
今時の人はそうじゃないのかな?
まぁ、それはそれ。


大学に入ったばかりで化粧が下手だったり、リクルートスーツが似合わなかったりする人を見ると、ドキリとします。
それがかつての自分なのか、手に入れようとして結局手に入らなかった過去なのかは秘密ですが、なんにしろこの季節は若者はいいです。
誰にでも初めてというものはあって、そのことを思えばうずくものがあるわけですから、彼らも将来そのことを思い出してもらいたいと、全く関係無い他人であるところの私が思います。
夏になれば、私はきっと若い人のことをまた嫌いになっていますから、今の内にこのやさしい気持ちを味わっておかなければなりません。