インシディアス 第二章」
私は、音や映像で観客を驚かす「ショッカー映画」と呼ばれるものが好きで、映画館でかかっていればなるべく観に行くようにしています。なぜならこのジャンル、個人的には絶滅危惧種という印象で、現在では「ストーリー性がある」とか、なんとなく「意味がある」映画が求められているのかなと思っています。そういう意味で、「ショッカー」はこけおどし的というか、そういう捉えられ方をされがちなのでは、と理解しています。
でもさ、娯楽ってそういうもんかね、と思わなくも無い。日曜日の夜に二時間の楽しみを求めて出かけていく私にとっては、強度の高い構成を持っている複雑な物語を堪能したり、深く人生の意味を問うてもらってももちろん構わないのですが、それと同じくらい、バカバカしいほどに荒唐無稽な世界で振り回してもらっても、同じくらい素晴らしい時間なのですが。というわけで、「ジャーン!」とでかい音を鳴らしてビクッとしてみたり、一瞬の光で思わず目を見開いてしまったりでも、楽しければそれでいい。
インシディアス」は、そういう感じのどちらかといえば「古き良きホラー」の趣がある映画だったと記憶しています。ポップコーン片手に、コーラが似合う感じ。「第二章」は、前回で消化不良だった部分を反芻してもう一回咀嚼して飲み込みなおすという、こうやって字で書くとちょっとオェッとなる感じの構成となっていました。
内容といえば、もうほんと「パート2だな」としか言いようが無く。もうすがすがしいほどです。奥様は相変わらず美人。旦那さんは、室伏広治っぽいどこか印象が薄いいかにもアメリカ人。その家族が、前回と全く同じように心霊現象に苦しむという分かりやすさ。ホラーなのに、安心して見られるという素敵。
ところで、ポスターには「完結篇」とうたっているのですが、またエンディング後に引きがあるんですけど。また2年とか3年後に、同じ文章を書くことになるような気がしてなりません。まぁ、今度は3Dなのかもしれませんが。